個別療育と集団療育

 おおざっぱな言い方ですが、個別療育を進める中で、褒められたら嬉しいということがわかり、指導者の指示に従えるようになったら、集団療育に入れても大丈夫です。一対一で指示を聞けるようになったら、次は一対多(3から7名程度)で聞けるようになることが大切です。私も未熟な頃、1対1で指示を聞けない子どもをグループにして療育をしてきました。うまくいった印象があまりありません。ああいうことをしてしまって、本当に申し訳なかったと思っています。グループが上手く動き出すと、1名くらいは1対1の指示の聞き方がまだ曖昧な子どもを入れても、聞けるようになっていくこともあります。
 グループ療育に入れていくことと、知的に発達することが上手く重なると、5歳くらいから、勝つことへのこだわりが出てきます。一緒に学習させていて、早く終わったら帰れるとなると、先に誰かが帰ると大騒ぎになったり、先に仕上げようと必死になる。椅子取りゲームに負けると大騒ぎになるなどです。この騒ぎが5歳くらいに出てくると、言ってみれば療育は、まあまあ成功していると考えて良いでしょう。発達してなければこのようなこだわりは出てきませんから。「次に勝ったら大丈夫、次に頑張ったら大丈夫」と呪文のように繰り返し唱えながら、乗り越えさせていきます。集団療育でなければ獲得できないスキルです。

PDD児を育てるための生活

 乳幼児期のPDD児に対する療育の話をここまでしてきました。ここで、ちょっと、別の視点から、PDD児を育てるのに必要な生活上の留意点についてお話しします。

早起き早寝

 人の体内時計は25時間です。一日は24時間ですから、1時間のズレがあり、このズレを直すことが必要です。そのリセットメカニズムが、朝、4時から7時の最低体温時に目覚め、太陽の光を見ることです。すると、脳内の神経伝達物質であるセロトニンの分泌が盛んになり、覚醒水準が上がり、落ち着いて、姿勢良く、イライラせずに生活を送ることが出来ます。その後、目覚めてから14時間から16時間後の夜の8時頃には、セロトニンがメラトニンに変わります。このメラトニンの作用の一つが睡眠作用で、この作用によってスムーズに眠りにつく。朝まで、レム睡眠とノンレム睡眠が繰り返す質のよい睡眠をとり、朝はすっきりと自分で起きる。このような生活リズムを作り出すことが極めて大切です。セロトニンとメラトニンの十分な分泌の為には、このリズムと、歩く、噛む、呼吸するなどの基本的な運動が大切です。今の生活は、歩かない、噛まない生活になっています。ここ数十年、異常な社会を日本人は作ってきてしまいました。発達期にある子どもにとって大きなマイナスです。(参考書:有田秀穂著「セロトニン欠乏脳」生活人新書)
 現代日本は、幼児期においてすら、過半数が10時以降に眠るという異常な夜型社会になっています。このことを指導しても、周りの親や場合によっては保育所から横やりが入ることすら経験しました。早起き早寝が大切であることを、時間をかけて詳しく説明し、取り組んでいただきます。早寝から始めようと頑張ると、たいていは、なかなか寝てくれず、かえって寝付くのが遅くなるために、翌朝は、可愛そうだからと寝坊させ、そしてその夜も遅くなるという形で失敗します。早起きから始め、午後3時以降は絶対眠らせないことを心がければたいていは成功します。PDD児の場合に、睡眠覚醒のリズムに乱れを持つ子どもは大変多いのですが、親が決意して取り組めば、ほとんどの場合にこのリズムは身に付いて、子ども達は、気が散りにくくなり、不機嫌さが消え、スムーズにワークに取り組めるようになり、どんどん発達します。この睡眠-覚醒のリズムが身に付かなかった子どもは今のところ、記憶にありません。夜寝ないからと薬を飲んでもらう必要もありません。
 この早起き早寝の指導については、厳しすぎるという批判を受けます。夜更かし朝寝坊の生活をしている人には確かに厳しい要求です。が、これを実行することで、びっくりする程、子どもがよくなって発達するのです(私は、自閉症が増えているように見えることの原因に、夜更かし朝寝坊という現代の生活スタイルがあると思っています)。つまり、親たちが、将来、楽な老後を迎えられる、子ども達が将来自立した社会人として生活できる可能性が大きく開けていくことを考えると、やはり、きちっと早起き早寝をしていただきたいと思います。30年程前までは、日本人が当たり前にしていた生活です。現代の異常である夜更かし朝寝坊を支持して優しい言葉がけをしていたら、将来苦労するのは、その親子です。しかも、子どもに責任はないのです。子どもはずっと苦労します。ですから、必ず実行していただきます。幼児期なら1週間で身に付きます。小学校低学年で1ヶ月、高学年で3ヶ月頑張ると気持ちよく目覚められるようになります。大人は一年かかります。
 PDD児は、脳内のセロトニン濃度が低いことが判ってきています。ですから、早起き早寝を堅持することは、彼らの育ちには、不可欠のことです。
 実際には、朝6時に起きてもらうのが最も効果的です。7時起床にすると、実際には7時過ぎになるし、6時半起床でも、経験的にあまり効果が見られません。父親の帰りが遅ければ、父と子が顔を合わすのは朝か、週末だけになることもありますが、これは、仕方がないと諦めるしかないです。毎日夜更かしをして父親に可愛がってもらうことのメリットと、夜は父親と会わずに早寝するデメリット、早起き早寝して寝ぼけ脳を治した時に生まれる発達というメリットを考えると、早寝のメリットが圧倒的に大きいものです

パチッと6時起き(セロトニンの分泌)→昼間はしっかり活動。昼寝は3時まで。夕寝をさせない。→夜の8時に真っ暗にして布団に入る(メラトニンの分泌)→熟睡(記憶の整理)→パチッと6時起き→・・・

 朝6時に起きるようになると、それまで、「この子は朝ご飯は食べたがらないんです」と報告されていた子どもも、朝ご飯をきちんと食べるようになります。食欲が増せば、PDD児につきものの偏食指導もやりやすくなります。しっかり目覚めて、一日を過ごすことが出来るようになります。朝起きの後の散歩や、登下校でしっかり歩くことがお勧めです。また、「子どもが8時に寝てくれてすごく楽になりました」と感謝されることも多々経験することです。

テレビ、ビデオ、ゲーム

 いまだに、自閉症はテレビの見せ過ぎから起こるなどとおっしゃる識者がいますが、これ、まんざら、全くあたっていないことではないのです。自閉症の原因は生まれつきのもので、遺伝的な要素が強いと言われているということ、これを、改めて確認した上での話です。
 そのような識者の論は以下のようです。
 「自閉症児を育てる親に、テレビを見せないように指導した。テレビを見せず、たくさん遊ぶように。すると、みるみる改善して治ってしまった。」
 実は、治ったのではなく、よく発達して軽くなった、本論のはじめの部分の用語を使えば、自閉症から発達して、アスペルガー症候群を通り越して、定型発達に近いところまで来たというのが正確な表現になります。テレビを片づけてしまい、絵本の読み聞かせなど、常に親がかかわるように生活環境を変えてしまうと、はじめのうちは、ぼーっとしていたりもしますが、すぐに、目が合うようになり、親との関わりが増え、言葉が増え、という経過をたどることは、とてもよく経験します。「テレビのコマーシャル他、何か訳のわからないことばかり喋って、話しかけてもろくに聴いてくれずに、好きな方へ走って行ってしまう」という症状は、自閉症の生の症状と考えられがちですが、どうも、違うようで、テレビという環境があってこそ、生じている症状と考えるのが、妥当と考えます。ほぼ、会話の成立している自閉症児でも、自閉的ファンタジーに陥って、ムシキング遊びに浸り、こちらの話を聞かないことがあります。生活の中からムシキングを取り去ってもらうと、ぴたっと止み、よく話を聞くようになります。ポケモンでもマジレンジャーでも同様です。

 よく発達している場合には敢えてテレビを片づけなさいとは言いませんが、発達がうまくいっていない場合、ファンタジーが激しすぎる場合など、テレビ中心の生活から離れていただくようお願いしています。確かに効果的です。そして、念のためですが、テレビにはビデオやDVDを含みますし、ゲームボーイなども同じように発達を阻害しますので、同様の対応をお勧めしています。「テレビは見ません。DVDは見ますけど」とおっしゃる保護者が結構いらっしゃいますから、念を押すのが望ましいです。
 発語がなくて、人に対して無関心な段階のPDD児の場合、テレビは片付けていただくようにお願いすることが多いです。よく発達し、小学校に入った後も1時間以内にしておくのが無難です。ゲーム機は、可能な限り触れさせないことをおすすめしています。
 先日、ある学校の先生からこんな質問を受けました。
「自閉症児は視覚優位だからパソコン教材がよいと言われているし、実際に使ってみてもすごく集中して取り組むのに、使ってはいけないんですか?」
 私は次のように答えました。
「確かにパソコン教材に彼らは集中して取り組みます。しかし、その学習は対人関係抜きの学習になります。自閉の世界でどんどん学習しても対人関係の中で発揮できる力を得ることが出来なければ有効とは言えません。先生が提示して、これをしようかと呼びかけ、それに応じて頑張る姿勢をつけなければ意味がないのです。」
 もちろん、私は、対人関係が十分に発達して上で、パソコン教材を取り込むことまでは否定していません。しかし、障害児教育の中で、かなり安易に、パソコンが用いられ、乳幼児期にビデオに守りをさせたように、パソコンと子どもの世界を作りすぎているとしたら、それはマイナスだと思います。

健康な生活

 今まで、発達発達となんども発達という言葉を繰り返してきました。何の発達なのかとよく考えてみると、結局、脳の発達なのです。セロトニンのことも書きましたが、脳の神経細胞を作る原料、神経伝達物質を作る原料という意味で、食生活というものがとても大切になってきます。そして、伝統的な日本食が、優れた食事であることが判ってきました。キーワードは「まごわやさしい」です。以下に紹介します。

ま(豆)
脳を作る良質のタンパク質、ビタミン、食物繊維が豊富。大豆には記憶力を高めるレシチンがたっぷり。
ご(ごま)
神経細胞間の情報伝達をスムーズにするカルシウム、神経細胞間の働きを高めコレステロールを減らす不飽和脂肪酸、ビタミン、ミネラルも含有。
わ(わかめ・海藻)
脳の働きを高めるビタミンやミネラルがたくさん含まれている。ひじきにはカルシウム、鉄分も豊富でEPAも含まれている。
や(野菜)
体や脳の健康に欠かせないビタミン、ミネラルがたっぷり。なるべく新鮮なものを選ぶこと。
さ(魚)
脳の育成に必要なタンパク質がバランスよく含まれている。特に青魚には脳の神経ネットワークを活発にするDHA、EPAが豊富。
し(しいたけ・きのこ)
記憶力、学習能力を高めるビタミンB群が含まれている。脳や体の健康に害となる物質を排出する働きが期待できる食物繊維も豊富。
い(いも)
いも類のでんぷんは、脳のエネルギー源としてお勧め。じゃがいも、さつまいもに含まれるビタミンCは壊れにくく効率よく吸収できる。
(「〇才からの脳と心を育てる本」からの引用)

 PDD児に偏食が多いのはよく知られている事実ですが、よく発達させる為には、偏食をなくしていくことは前提条件となります。また、何にどの栄養素が含まれていて、それらをバランスよくという知識も大切ですが、あまりそれに縛られると大変です。最低でも、多食材による食事、せっかくの栄養を分解してしまう添加物に注意することが大切です。無理のない範囲で実行していきましょう。

運動

 脳の発達ということを考えると、運動によって血流を盛んにすることは不可欠のこととなります。また、人間の脳の発達は、身体の運動と密接な関連を持っています。人より大きくてしわの多い脳を持つイルカの知能は人間でいうと3才程度といわれていますが、人間よりも大きくてしわが多いのになぜ、3才程度なのかというと、人のように複雑に動く手を持っていないし、人のように多種類の声を発しないことが大きな原因であると言われています。つまり、運動できる体があってこそ脳が発達しているということになります。
 生活の中で歩くことがない、体を動かして遊ぶことも少ない。もともと細かい手先の運動も、投げたり走ったりという大きな運動も苦手なPDD児が多い中、動かなければ筋力もつきません。6年生の子と買い物に行っても、帰りに買い物袋を持たせることすらできないなどということもよくあります。障害云々はおいておいても、買い物袋くらい持てなければ生きていけません。それほど極端でなくても、運動能力も筋力も、ほおっておいたら向上しません。愛媛にあるトモニ療育センターの所長であり、自閉症の息子さんを育て上げられた河島淳子先生は、息子さんと共に、四国中の山に登ったそうです。それくらい出来る親子関係、子どもの根性、体力があれば、3Kといわれる職業だって出来ます。自立生活の為にはどんな仕事でも選り好みせずに出来ることが必要です。逆の場合、何を勧めてもシノゴノと理屈っぽく、口だけ達者で体を動かさないめんどくさいPDD者になりかねません。自立から遠くなり、将来が暗くなります。そんな自閉症児を見ると、療育で知的に発達したことが、返ってその子にとってマイナスに作用してしまわないかと心配してしまいます。知的に発達してなくてもきびきびと動ける自閉症者であれば働いて収入を得ることも出来ますし、家庭にいても福祉サービスを受けながら老後の両親を助けて生活していけます。「適応状態の良い自閉症者」です。そういう健全さがなくて、体が動かずに文句を言うだけの高機能自閉症者は、福祉サービスも受けられず、ヘンなことにのめり込んで、老後の両親をいつまでもはらはらさせて生活していくことになりかねません。私は、小学校時代は家族で運動し、中学では運動部に入ることをお勧めしています。そうすると、なぜか、卓球部が多いですね。
 手先の運動が苦手なこども達には、紙飛行機遊び、紙鉄砲、折り紙、あやとり、アイロンビーズ、トランプのシャッフル、コマ遊び、けん玉、お手玉などなど、一つ一つ練習することで着実に上手になり、手先は起用になっていきます。これも、毎日の継続した努力によるものです。
 これら、苦手なことをさせるわけですから、親主導の中に、褒め上手という技術がとても大切になります。こまめに褒めること、わかりやすく褒めることがポイントになります。

再び親子関係について

 親子関係、学校での先生との関係などにおいての、「教える-教えられる」関係については、どれほど強調しても足りない気がします。TEACCHで構造化ということが強調されています。ワークをさせる時に、はじめにこれとこれとこれをするよとわかりやすく提示して、やり終わったら右から左へと片づけて、全部終わったら、終了とするという手法は、構造化の手法としては一般的です。以前は私もこれが大切かなと思っていましたが、最近ではわざとこれを崩してきています。スケジュールという「もの」を確認して、安心を覚えて頑張るという「ものとの関係」はなく、先生がするようにと要求してくれたものを頑張って達成して、先生とお母さんに褒めてもらうという「人との関係」で安心を得るように変えてきているのです。ものとの関係より、人との関係を優先するようにしてきているということです。これが当たり前という態度でしていると何ら混乱はありません。
 相談室で出会ったとき、呼名に対して1回で返事をするか、シャキッと座っているか、少々課題をしたときにすぐに「いつ終わるの?」と早く終わることばかり気にしていないか、嫌そうな顔つきで取り組んでいないかなど、大切なチェックポイントです。
 さて、「教える-教えられる」関係を作るというと、自発性なく指示を待つばかりの指示待ち人間を作るのではないかという批判を受けます。私も昔はそう思ってきました。つまり、よく発達した状態の自閉症児をあまり知らなかった頃です。仕事を始めて10年間ほどは、私の療育技術も貧困で飛躍的に発達する自閉症児と出会うことがあまりなく、知的障害を合併している子とばかり付き合っていましたから。つまり、指示待ち人間になってしまうか、我を出して自分らしく生きていこうとするのかは、「教える-教えられる」関係を作った上で、発達がきちんと作られるかどうかが、二つ目の変数として大切になってくるのです。発達しなければ、指示待ち人間。発達すれば、自発的な人間になるというのが、単純な整理になります。つまり、「教える-教えられる」関係は指示待ち人間を作らないということになります。

その後

 知的障害を克服し、社会性の障害のみが課題として残る状態で就学を迎えることが出来るのが理想です。が、必ずしも就学時に追いついていなくても、就学後も発達は終わるわけではありません。小学校低学年の頃はIQが70台だったけれども、中学生時点では、100を越えるところまで達し、立派に公立高校に入学していった子どももいます。知的障害の克服が、達成できていない場合には、知的な発達にも力を入れながらも、社会の中で生きていけるような社会性、学力、勤勉さ、体力を付けていくことが学齢期の課題となります。

入学後の学習指導

 療育から関わってきたPDD児の場合、学習障害を合併していることは、しばしば見られます。以下に、それぞれに対する指導について述べます。

計算障害

 数を序数としては把握できるが、集合として捉えられない子どもが目につきます。この場合、生活の中で、量、お金など、集合として捉えるための体験をさせることはとても大切です。しかし、それを体験させたからといって、すぐに集合としてわかっていくわけではありません。しかし、小学校では、足し算や引き算がすぐに始まっていきます。従って、一方で、数の操作を学習していってもらう必要があります。
 このタイプの子どもに対しては、1から10のドッツの数を、数えずにいくつかを答えられるように訓練します。1から5で折り返して、2行で10のドッツカード、ドッツプリントを使います。10までの数を量として把握することが苦手ですから、1から10までの形を頭に焼き付けることで、量の操作をできるようにするのです。それができるようになったら、数の分解と合成をたっぷりします。ここまでの過程に、焦らず、たっぷりと時間をかけます。そうしたら、足し算引き算がすいすいできるようになります。
 量として数を操作できる子どもは、指を使う計算を教えても、そのうち、自然に、量として操作するようになります。しかし、このタイプの子どもたちは、指で教えれば、そのままずっと指で計算します。中学3年生で指で計算する子どもに、量として操作する計算を教えることは、現実的に不可能です。だから、このタイプの子どもたちには、指を折って計算する方法は、教えない方がよいです。
 その後、繰り上がり、繰り下がりのやり方も丁寧に教えて、100ます計算で鍛えて行けば、その後の算数の授業で、計算に困ることはありません。途中、できるようになったと思って、しばらくさせないでおくと、全くできなくなったりもします。元々、量の操作として理解しているわけではないので、しばらくは油断してはいけません。

読み障害

 拾い読みからなかなか進歩しない子によく会います。でも、この読みの苦手さは、毎日毎日読ませることで、克服にはそれほど苦労はないと感じています。拾い読みである程度読めるようになったら、「続けて読みなさい」と指示します。すると、頭の中で一字ずつ読んで、それを、続けて口から発声するという工夫をするようになります。それがだんだんつながっていきます。私が読む練習によく使わせていただくのは、川島隆太著 「『脳力』を鍛える音読練習帳 世界名作童話」(宝島社)です。どの話も3ページにまとめてあって、読みやすい量であることと、これを読むと、実際の童話を次に読みやすくなるので、好都合です。
 こうして、読ませるためには、先に書いた計算障害克服でもそうですが、毎日1時間くらいは文句を言わずに集中して学習に取り組む姿勢を身につけておくことが大切になります。

書き障害

 漢字を書きにくい子どもに、よく出会います。ほとんどの場合、小学校1年生の漢字は書けるけども、2年生から書けなくなり、漢字が嫌い→国語が嫌い→勉強が嫌いという悪循環が起きています。この子ども達の眼球運動を見ると、寄り目が出来ない(両眼視が弱い)、追視できない(追従性眼球運動が弱い)、思ったところへ視線をとばせない(衝動性眼球運動が弱い)などの弱さを持っています。毎日、眼球運動のトレーニングに取り組んでもらうと、1ヶ月ほどでかなり改善し、このトレーニングは3ヶ月ほど続けると、だいたい、治った感じになります。油断しているとまた、戻ってしまう子がいますから、その後も時々はチェックすることが必要です。この眼球運動が改善すると、漢字を覚えることは簡単になります。書き障害というのは、ほとんどが、眼球運動に苦手さを持っている子であって、つまり、眼球の周りの筋肉の問題であるから、脳の機能に起因するような書き障害というのはないのではないだろうかと最近思ったりもします(参考書 北出勝也他著「読むことは理解すること」山洋社)。
 学習が出来ないことは、対人関係に苦手さを持っているPDD児達にとって、学校生活の不適応に直結すると思います。従って、学校任せにせず、親が、子どもの学習に責任を持って取り組むことはとても大切なことです。

PDD児を育てる(2)

PDD児を育てる ~生活、療育、学習~
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